こんにちは、たぬしです。
電子回路の勉強を0から始めて、4ヶ月ほど経ちましたが、ついにオシロスコープとファンクションジェネレータをゲットしました。デデンッ!!!!
やはり、回路の実験を家でやる場合は、直流安定化電源とオシロスコープ、ファンクションジェネレータは必須!!ということが身にしみてわかりました。
何がどれくらい必要なのかを少しまとめてみたいと思います。
自分が必要だと思う順番に装置を紹介していきます。
まずは、最も必須なアイテムとして挙げられるのが直流安定化電源です。
これがないと、全ての直流を、電池で置き換えなければなりませんので、コストがマジでハンパねぇ!!!
目次
絶対必須な直流安定化電源
回路の勉強を始めると、まず電池の記号をよく見かけます。
高校の物理の本とかに凄い勢いで、跋扈しているあいつです!(図1参照)

回路上でこいつがある場合、直流安定化電源がないなれば、少なくとも電池が必要になります。
たとえば回路図上で10 Vと書いていた場合、電池が何本必要になるでしょうか?
よく使われる筒状の電池は、通常 1.5 Vなので7本必要になります。7本を直列に繋いでやっと10.5 Vなのです。
即ち、電圧が異なるたびに電池の本数を変えねばならず、しかも2 Vが欲しい場合等どうしたら良いのか。。。(並列接続も使わないとならないでしょう。)
直流安定化電源なれば、それらを全て解決してくれるッ!!!!
安いやつでも30 V位までボリュームをひねれば、好きな電圧値を出してくれます。
マジで便利なので、最初に買うべきはこいつかなーと。
購入した直流安定化電源の紹介
CUSTOM社 DPS-3003 (14091円)
- 入力電圧範囲:AC100V±10%(50/60Hz)
- 出力電圧範囲:0~30.0V
- 出力電流範囲:0~3.0A
- 単電源

直流安定化電源というのは、自由に電圧を変えることができる電池、といった役割の装置で、電圧を徐々に変えつつ測定したい場合など必須です。
DPS3003は初めて買った直流安定化電源であります。
結構安いなーと思ったけれど、さらに安いのがあるということを、後から知りました。
こいつは少し問題点があって、一定の電圧を長い時間保つことができないのです。
1分くらい経つと、割と頻繁に0.1 V位ずれます。
なので、凄い精密に測定しようとすると、問題があります。
無論、そんな精密な測定最初にするような実験しないと思うけれど。
あと、注意点として、この電源は単電源です。
単電源というのは、プラスとGND間の電圧しか振ることができない電源です。
例えば、0~10 Vなどです。
世の中には、マイナスの電圧も振ることができる両電源なるものがあり、-10 V ~ + 10 Vとかの設定ができます。
何に使えるんや?って思っておりましたが、オペアンプの動作とかには両電源の方が便利だったりします。
単電源ですけど、小さいですし楽に実験できるので凄い感動しました。
こいつについては、本当に一定値の直流として動作しているかどうかを、7.5時間測定し続けることで、実際に測定して調べました。
粗悪品ですと、時間が経つとすぐに電圧が下がったり、変化したりするものもあります。

YaeCCC MS-305D(5400円)
- 入力電圧 : 110V AC ±10%(スイッチ可能) 60Hz
- 出力值 : DC 0~30V, 0~5A
- サイズ : 長さ 35cm * 幅 18cm * 高さ 20cm
- 重量 : 2.2KG
- 単電源

こいつは、後から知ったクソ安い直流安定化電源。まさかの5400円という低コストで30 V, 5 Aまで流せるという代物。
ボリュームの右側で粗い調整を行い、左側で精密調整を行う事が可能です。
安くていい事ずくめに見えるけれど、こいつは110 V電源が必要という罠が。(以下のような3本コネクタ!)
→https://japanese.alibaba.com/product-detail/120v-usa-3pin-power-cord-with-ring-terminal-1530561525.html
なので、3本用の電源タップを買うか、長い棒の部分を削った人もいるようです。
でも測定機器って3本足コネクタの場合が多いので、タップを買うのも良いのかもしれません。
僕は無理やり突っ込んで使ってます笑
その他の印象として、サイズがでかい、、。
1. Custom社のやつに比べ、二倍以上の幅があります。
それを除けば今のところ、実験には問題なく使えてはいます。
細かいことは、自分が素人すぎてあまり気になっていないというのが現状ですね><。
YaeCCCという会社を調べても、何をやってるところなのか不明というのが、なんとなく引っかかるところ。
この素性が知れない、電源について、電圧の安定度(時間が経っても電圧が一定であり続けているか?)を調べましたので、別記事にしています。

交流等の波を見たい時に必須なオシロスコープ
オシロスコープは、時間軸を含めた電圧を見ることができる装置です。
直流の場合、時間軸に対して変動がないので、テスター等で調べれば〜Vと測ることができますが、交流の場合、時間が変わると電圧がうねるように変わるので、テスターで一定の値になりません(図2参照)。
ゆえに、どのような波に成っているのか知るのに時間軸も含めて見ることが出来るオシロスコープが必須になってきます。

購入したオシロスコープ : RIGOL DS1054Z(55944円)

多くの尊敬すべき先人たちが、上のオシロスコープをおすすめしていたので値段もそこそこするけれど、頑張って買ってみました。
もっと凄い高いイメージがあったので、今の時代安くなって良いなぁ、と感じたりもしました。
DS1054の後のZが勢いがあり、イカしてますね。
物性物理の実験なんて、PPMSやMPMSとか数千万するし、低温まで下げないと出来ないし、実験のセットアップも大変で、回路の方がまだやりやすく感じております。
無論、よりレベルが上がったら、もっと良い装置や部品が欲しくなるのでしょうが、僕みたいな電気初めて3ヶ月程度の人なら当分これで良いと思われます。
周波数帯域は50 MHzまでらしいですが、この帯域まで使うのかもあまり把握してないです。
基本、帯域が広いものほど高くなる模様。
嬉しいことに、4チャンネルなので、測定を同時に4つ行えます。
これはマジで強いです。
!注意!
もしファンクションジェネレータを買って、波形をオシロスコープで見て変化させつつ、電気回路に波形を入力する場合は、BNCケーブルを2つに分岐するケーブルが必須です!!
何を言っているかわからないと思うので、説明しよう!!
ファンクションジェネレータからBNCケーブルでオシロスコープの1chに繋ぐとします。
すると、オシロスコープにファンクションジェネレータで出力した波形が綺麗に映るけれど、はて、どうやって実験回路に入力すればいいの?となります。
何せ、ファンクションジェネレータの出力から出たBNCケーブルはオシロスコープに繋がれていてうまっていますからね。。。
そこで必要なのが、BNCを2つに分岐させる変換コネクタだ!!!(図3参照)

こいつの存在を初心者は知ることが出来ないだろうし、自分も知りませんでした。
買ったばかりのオシロスコープとファンクションジェネレータをいじってこのことに気づいた時、愕然としたが、身近にプロがいたので即聞きました。
そう、会社の社長であります。
たぬし( *`ω´) 「社長。。。オシロとファンジェネ買ったんですが、実験する時ってどうやって入力すればいいんですか?付属のBNCケーブルだと、オシロとファンジェネ繋いだら、何も出来ないんです。。。」
社長o(゚ー゚o) 「あー!うちにあるよ。分岐させるBNCコネクター使えばいいのよ。(ダッシュ!)」
社長o(゚ー゚o) 「これこれ〜。これ使えばいけると思うよ。」
たぬし( *`ω´) 「しゃ、社長。。。こんなものがあるとは初心者すぎて存在を知りませんでした。(ポロリ。。)これいくらですか?」
社長o(゚ー゚o) 「ははは。なるほどー!そこらへんにもう二つくらい転がってると思うよ。数百円で買えるんじゃない?貸してあげるよ〜」
ということで、買うまで借りました。
身近に聞けなかったらもっと悩んでた気がします。実験てこういう細かい点でつまづくんだよなあぁ。。。
交流のような時間変化する波を入力したいならば必須なファンクションジェネレータ
正直、オシロスコープとファンクションジェネレータはどちらも必須で順番に甲乙つけがたい。
というのは、オシロスコープ使うということは、何かしらの時間変化する波が見たいということで、そのためには波を印加する装置が必要なのです。
どちらが先に欲しいかとあえて順位をつけるならば、オシロスコープはファンクションジェネレータがなくても使うことは出来るので、(直流だけ見るならば、テスターで良いのだけど)どちらかといえば、オシロスコープの方が優先順位は先かなぁーと思います。
購入したファンクションジェネレータ : RIGOL DG1022A(46323円)
- 最高周波数25MHz
- 2チャンネル出力
- 100MSa/s サンプル・レート
- 14Bits 垂直分解能
- 6桁/s、200MHzカウンタ内臓
- パワフル波形編集PCソフトウェア
- インタフェース: USBデバイスとUSBホスト
- 日本語メニュー対応


これも、先人のおすすめで買いました。
最大25 MHzまでのsin波が作れ、オフセットの電圧等もいじれます。
結構値段がするのだけど、正確な波形を印加できる装置が一個あれば後々便利だ、という話から少し高めのものを購入しました。
安物は、やはり波形が歪んでいたり、時間が経っても安定しなかったりと色々問題があるらしいです。
まだ買ったばかりで、問題を感じてはいないけれど、使い込んだら色々わかることもあると思うので、分かり次第報告していこうと思います。
ファンクションジェネレータで1 kHzのsin波をオシロスコープに印加した様子を図4に示しています。
綺麗な波やわ〜という感じで、結構感動しました!
これで、バンバン回路にも交流波を印加出来るので、できる実験の幅が格段に広がりそうです。
現在の装置の収納状況
さて、買ったはいいけれど、こいつらをどうやって収納しているの?という声が聞こえてきそうなので、とりあえずの状況を報告します。
千円くらいで売っていたラックに直流安定化電源3台、オシロスコープ1台、ファンクションジェネレータ1台を置いています。(図5参照)
結構使いやすくていい感じです。後ろから電源を繋いでいるので、あまり見た目はごちゃごちゃはしてないかなーと思います。
ここまで揃えるのもなかなか覚悟とかパワーがいるかと思いますが、集めるとあとは部品が多少あれば勉強には事欠かないです。
難しい実験より基礎的な実験を多く積んだ方が最初は良い気がするので、ある程度の部品を買ってしまえば当分は持つ気がします(個々のやりたいことにもよるけれど、、)。

ここまでで、どれくらいかかったかをおさらいしておきましょう!
装置を集めるのにかかった代金の総額
- オシロスコープ : RIGOL DS1054Z (55944円)
- ファンクションジェネレータ : RIGOL DG1022A (46323円)
- BNC変換アダプタ (699円)
- 直流安定化電源 : YaeCCC MS-305D(5400円 * 2)
- 直流安定化電源 : CUSTOM DPS-3003 (14091円)
- 総計 127857円
はーん、結構かかりますね!!!
とはいえ、これからマジで電気勉強したい場合は、良いと思います。
その理由として、ただ数式いじるより、実験を自分で解析する方が、自分の血肉になるなーってのを、これまでの研究生活で体感しているからです。
なので、高校生とかも、いきなり回路の勉強するより、先にもの触らせてから回路解析やらせた方が理解が早いんじゃないかな?と思ったりしています。
最後に装置のリンクリストを載せておきます。
装置のリスト
直流安定化電源
オシロスコープとファンクションジェネレーター
その他の備品