日常

零細企業製造業に入社して半年:製造系中小企業の未来はいかに!?

たぬしですー。

博士課程から零細企業に移って半年が経とうとしています。

一気に過ぎ去ってしまっていて、びっくりしています。

会社に入って思ったことをタイムリーに記しておきたいと思います。

 

会社のあり方

製造業における収支

僕が入った会社は、超零細なので、お金の出入りが非常にわかりやすく、かつ製造業なので利益をもたらすモノが何であるかを観察するのが、非常に簡単です。

そのため、どのように利益を得るか?中小企業の未来とは?という点について、現在のあり方と今後の可能性について考えてみたいと思います。

まず、現在一体何で利益を得ているかという点について記しておきます。
僕の会社は、特殊な装置を作っている会社なので、その装置を売ることがほぼ唯一の収入になっています。

その他、装置の修理費とか校正等の値段もありますが、多分装置本体を納品することに比べたら、利益の割合はかなり低いと思います。

一方で、支出の方は多くあり、人件費、外注費、部品費、税金など挙げればキリがありません。

結果として、利益を上げたければ、滅茶苦茶モノを売りまくる、ということがまず挙げられます。

けれど、装置の製造は手作業なので、時間がそれなりにかかります。
全てを自社でやっているわけではなく、外注に頼んでいる作業もあります。
頼んだ外注さんも全て手作業なので、基本的に時間の制約条件が大きい。

今や、オートメーションが進んで、多くはライン工場で機会により半自動的に作られる製品が多い、という錯覚を抱くことがありますが、実際は違うということをまざまざと知りました。
ニッチなものになり、大量生産出来ないような機械類は基本全て人の手で作られている、と思った方が良いです。

携帯電話など、大量に必要なものに限り自動化することで、利になるのであって、少量のロットの機械を自動化したところで、設備投資に金がかかって利益どころではなくなります。
多くの中小企業が日本に存在する理由も、まだ手作り品が多いからなのだなー、と実感できました。

 

これからの時代:製造業が生き残る道筋は?

ある装置を売るということを考えた場合、利を追求するには、モノを作りまくって売るという作業には限界があります。
手作業である以上、一台一台に、時間の制約条件があり、かつ人員も少ないことから、本気で一年装置を作りまくったとしても、一年で作れる装置の数には限りがあります。

仮に、作った装置がすべて売れたとしても、それ以上売り上げがあがることはありません
現実的には、需要があるか?という点も問題となります。

よって、これまで通り働いていたら、MAXの売り上げは常に推定でき、かつそれを超えることはないということになります。

この事実は、もしこれ以上新しい利益を上げるとしたら、何か新しいことをやらないといけない、ということを明確に示しています。
しかして、ここで、中小企業が普遍的に抱えているのではないかと考えられる、マンパワーと仕事量の問題が浮上してくるのです。

(中)小企業のマンパワーの限界

製造する以上、人手がないと売れるものは増えません。
それ以上に、ある程度人がいないと、お金があったとしても新規に研究したり、開発する人がいないのです

これはおそらくある程度以上人が少ないとどこでも起こりうる現象で、かつ一番未来を考えないといけない案件な気がしています。

1. 現在、仕事は滅茶苦茶あるので、日々が忙しい
2. その結果、目先の仕事の製作や、設計に追われる
3. 誰も時間を持っていないため、未来に対する視点が曇りがち。あるいは、時間があっても、長期的な視点で未来を見ていない。
4. 新規の開発とかもしたいけど、時間がないため滞ってしまう

という、パターン。
もしかしたら、中企業くらいだとこの問題を回避出来ているのかもしれないです。
やはり、人間というのは最も重要な資産であることを痛感しました。

あと、この会社に入ってから、大企業のみならず、その他の中小企業にも行く機会があるのですが、どこも人員が集まらなくて問題になっているようです。

滅茶苦茶凄い技術を持った会社とかも中にはあるので、そういう所ならマジで博士出た人とか楽しめると思うのだけどなーと、感じております。
僕、個人としてはリスクを負ってでも、行動出来る人が来てくれたらいいなーと思います。

何かで突き抜けるには、自分の人生の何かを差し出すしかないのだけれど、そのためには、一般的にはリスクと言われている暗闇に突っ込むことが必要になる場合があります。
これまで、多くの天才物理屋を間近で見て、話してきたり、凄い人らと話し合っていると、それなりに共通点があり、その最たるものの一つが、リスクがあることをすぐに判断して(物事を保留にしない)、実行できるか?ということです。

特に、若い頃リスクヘッジしまくっていると、人は年を追うごとに弾力性が無くなっていくため、何も行動できずに時が過ぎ去ってしまう可能性があります。
ゆえに、危険な賭け師的な技術屋とか意外といいのかなーと思ったりしています。

未来への備え

まず生き残り策の一つとして挙げられるのが、現技術のより高精度化です。
現在の分野の商品をより追求して、他者を寄せ付けないほどの精度まで持っていくことで食える分くらいの市場を確保します。

その他の案として、時代に先駆けた新規技術製品の提案とかでしょうか。
僕の会社ベースで考えてみると、僕が死ぬ気で頑張れば、新規商品開発とか出来そうな気がしているので、まずは自分が技術をそれなりに把握して、新規品の提案をしてみることから始めてみたいです。

一方で、製造の観点から見ると、新規商品の開発は、結局ものを売るという利益を上げる方法は変わっていないわけで、これだけでは、未来への視点として足りない気がしています。
というのは、結局ものを作るのには時間がかかるからで、成功すればリスクの分散にはなるけれど、人と時間が有限である以上、利益に効果をもたらすか読めないからです。

現代は、モノのみならず、ストーリーとか共有体験自体にお金を出す人が多いと思うております。
なので、技術を通した体験みたいなものを売り物に出来ないかなーとか思っています。
おそらく、製造すること以外の何らかの工夫が絶対必要になってくると思います。
会社が出す、技術動画とかもやってみたいですね。

話が脇に逸れましたが、プログラム制御によるロボット教室とかが流行っているみたいですし、体験ということも軸にして、会社という場を様々なことに使えないか考えています。
また、売り出し方にも何らかのストーリーを付随した、売り方とかが重要な気がしています。

自分の会社だったら、好き放題実験がてらやってみるのですが、入社して半年では、まだ厳しいですね。笑

僕はこれまでは、基礎研究の業界しか知らなかったので、半年で全く知らなかったことをたくさん知れました。
多分これから、色々と新たな情報を知ることになり、様々なことを考えていくと思うので、その都度整理も兼ねて文章化しておこうと思います。